住宅設計において、「階段」とは、実は階段を制するものは住宅を制すといってもいいほどの力を持っています。
「階段」は、余計な面積をとって無駄な空間を作る嫌われもののようですが、配置や演出によっては、住みよい暮らしを約束してれます。リビングに設置したり、玄関の吹き抜けとあわせて空間を広々と使う「みせる階段」。なるべくスペースを小さくして、動線計画をする「隠す階段」。
これらを巧みに操れるのは、設計士の腕のみせどころです。では、実際に図面で考えてみましょう。現在販売中 分譲住宅「セセラの家 段上町8丁目ll」の2階の実際の図面です。

階段を中央に置き、大容量クローゼットを配置し、子ども部屋を2つ作りました。十分な居室スペースを確保しながらも、大容量の収納を配置することができました。では、同じ図面で階段を右によせてみましょう。

廊下の面積が大きくなり、居室の形もいびつなった上、収納スペースも減ってしまいました。階段は、上がり方向、配置に気をくばることでお部屋全体のレイアウトが大きくかわってくるのです。一見なんの変哲もないような図面にみえますが、
よ〜〜〜〜〜く見て見てください。数々の経験を重ねて住みよい暮らしを考え続ける職人の腕が光っていますから。